年頭メッセージ
あけましておめでとうございます
いつも《TheLetter 郷原信郎の「世の中間違ってる!」》をお読みいただきありがとうございます。
昨年は、参議院選挙の直前、7月8日に起きた安倍元首相銃撃事件を境に、全く違う世の中になったと思うほど、日本社会は激変しました。
この事件の犯行動機に関連して、統一教会の高額献金による信者の経済的困窮、破綻などの深刻な被害が大きな社会問題となりました。反日カルト的教義による自虐史観によって罪責感を与え、「罪滅ぼし」の意識を利用して日本人に破滅的な高額献金をさせ、それを資金に世界的な活動を行ってきたことに加え、信じ難いことに、そのような「反日カルト」と安倍氏を中心とする政権与党自民党の中枢が親密な関係を維持してきたことも明らかになりました。これまで日本政治の中心にあり続けた自民党という政党の正体が露わになったことで、日本政治に対する認識が大きく変わった人も少なくかったはずです。
ところが、そのような日本政治の重大な事実が明らかになる直前の参院選で、自民党が圧勝し、衆参とも安定多数の議席を得たこと、その後3年にわたって、解散がない限り国政選挙がないことなどから、岸田首相は、民意を無視して事を進める姿勢を強めていきました。
各種世論調査での国民の多数の反対にもかかわらず「安倍氏国葬儀」を強行したことを始め、岸田内閣の閣僚が統一教会問題や不祥事次々と辞任・更迭に追い込まれ、支持率が大きく下がっても、意に介することなく、防衛費の大幅増額、その財源確保のための増税、原発の積極活用に向けての政策変更など、これまで、相応に国民支持を得ていた内閣でも行い得なかったような政策を次々と打ち出しています。
就任当初、何事にも慎重な姿勢だった岸田首相が、銃撃事件で安倍氏が亡くなって以降、独断・独善的な政治手法に豹変し、民意を無視して政策変更を進めてきましたが、今年、その傾向がさらに強まるおそれがあります。
昨年、私は、こうした岸田首相の強権的政治手法によって、社会の「分断」「二極化」が一層進む中、それに関連する様々な問題を、Yahoo!ニュース、「論座」等への寄稿、YouTube《郷原信郎の「日本の権力を斬る!」》の配信に加え、それらを一元化した形で、本The Letter《郷原信郎の「世の中間違ってる!」》の配信で、取り上げてきました。
年末には、インボイス制度導入にも関連する「消費税は預り金」という世の中の誤解が日本経済の疲弊につながったこと、岸田首相の政策を大幅に変更しようとしている原発の問題に関して、日本の原子力損害賠償法における電力会社への責任集中・無限責任という異常な枠組みに重大な問題があり、それが東電旧経営陣への「13兆円賠償命令」という異常な金額の判決につながったことなどについての寄稿を行いました。
今年は、日本政治の危機的状況は、まさに正念場を迎えるものと思われます。原発や消費税の問題も含め、引き続き積極的に発信を行っていきます。
また、今年は、3月頃から、久々の著書の公刊を予定しており、現在執筆の最終段階に入っています。是非ご期待ください。
本年も、どうぞよろしくお願いいたします。
佐藤督寄稿について
当ニュースレターのうち「深堀シリーズ:経営者(役員)の個人的不祥事と企業の対応」を担当している当事務所・法務コンプライアンス調査室長佐藤督が、プレジデントオンラインに【「男性社長のパパ活」は処分なしで、「女性社長の不倫・妊娠」は即辞任…バランスを欠いた「過剰コンプラ」の罪】と題して寄稿しました。
Yahoo!ニュースにも転載されています。
佐藤は、企業、官公庁、自治体等の不祥事調査の実績が豊富で、コンプライアンスに関連する法令、判例等にも精通しており、当事務所で、まさに私の「片腕」として活躍しています。
最近、経営者個人の不祥事への対応は、企業のコンプライアンスに関しても重要な問題になっています。これから連載する予定の佐藤の寄稿を是非参考にしてください。
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