データ改ざんを中心とした企業不祥事の系譜と、
近時の品質不正問題の本質 ♯2

郷原総合コンプライアンス法律事務所 法務コンプライアンス調査室長 佐藤督
郷原信郎 2023.03.10
サポートメンバー

第3.データ改ざん型企業不祥事の系譜(“コンプライアンスの普及より前”の状況)

1.はじめに

前回、最近の一連の品質不正問題の概要をざっと振り返り、それが想像以上に大量で、連鎖的に判明したことを確認しました。そのうえで、一連の品質不正問題への理解について、その多くが何十年間も継続して行われてきたものであり、しかも安全性には問題がないことが確認されたものがほとんどであって、“日本のモノづくりの劣化”ではなく、もともと内在していた問題が顕在化しただけである疑いがあること、これは明らかに“カビ型不正”であって、“現場のコンプライアンス意識”は、本質的な問題ではない可能性が高いこと、といった問題点がある可能性を簡単に指摘しました。今後は、その問題点について、深掘り、検証をしていきたいと思っています。

この記事はサポートメンバー限定です

続きは、8296文字あります。

下記からメールアドレスを入力し、サポートメンバー登録することで読むことができます

登録する

すでに登録された方はこちらからログイン

今週のYouTube「ドリル優子」「藤井聡氏と対談」
誰でも
今週のYouTube「木原氏問題」「江川紹子氏と対談」「河井夫妻事件」...
誰でも
「河井氏への2800万円買収資金提供」が安倍首相突然の退陣表明の背景と...
誰でも
今週のYouTube「一人語りシリーズ②・③」
誰でも
今週のYouTube「ジャニーズ事務所問題」「東京五輪汚職事件・談合事...
誰でも
今週のYouTube「人質司法との闘い」「保釈当日の記者会見」
誰でも
ビッグモーター不正問題によって浮かび上がる 大きなコンプライアンスの...
サポートメンバー
東京五輪談合、セレスポ鎌田氏”196日の死闘”で明らかになった「人質司...
誰でも