自分史・長い物に巻かれない生き方㉓
検察という組織における「人事」の話
郷原信郎
2023.07.20
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1994年は、法務研究で、独禁法違反・談合についての研究に従事したり、公取委の談合告発に関わり、告発事件の捜査にも従事するなど、東京地検公安部に所属していながら、実際には、殆ど本来の公安事件には関わらない状況が続きました。
下水道事業団の談合事件の捜査が終わり、11月末には、特捜部への応援が解除となって公安部に戻りましたが、1989年に公安部に勤務した時のような中核派等の過激派の動きもすっかり沈静化し、非公然活動家が逮捕されてきて、完全黙秘の被疑者と取調室で対峙するというようなことは、ほとんどなくなっていて、基本的に、暇な状況が続いていました。
鹿児島地検名瀬支部長の頃、自分がめざす方向として考えたのが、