自分史・長い物に巻かれない生き方⑭

東京地検特捜部の捜査手法、「特捜の世界」とは?
郷原信郎 2023.02.20
サポートメンバー限定

1989年4月から1990年3月までの東京地検公安部での勤務は、前回述べたよう過激派非公然活動家の取調べを担当することが多かったのですが、その中でも、本来の公安事件とは異なる仕事に従事したこともありました。一つが、ココム違反事件の捜査、もう一つは、約2ヶ月間の特捜部への応援でした。

公安部では異例の経済事件

ココム違反事件というのは、冷戦期に資本主義主要諸国間で設立されていた、共産主義諸国への軍事技術・戦略物資の輸出規制(或いは禁輸)のためのココム(COCOM・共産圏輸出統制委員会)の規則に違反する輸出の刑事事件のことです。

この記事はサポートメンバー限定です

続きは、7841文字あります。

下記からメールアドレスを入力し、サポートメンバー登録することで読むことができます

登録する

すでに登録された方はこちら

誰でも
今週のYouTube「人質司法シンポジウムに向けて」
誰でも
侮辱罪の法定刑引き上げで、一層重要となる“略式手続の正確な理解”
誰でも
今週のYouTube「刑事の略式手続きとは?」・7/1シンポジウムのお...
誰でも
7月1日シンポジウム『人質司法、メディアに責任はないのか』のご案内
誰でも
今週のYouTube「横浜市での講演(前編・後編)」「横浜市長のパワハ...
誰でも
今週のYouTube「神戸で第1回講演会」「兵庫県知事告発のその後」
誰でも
今週のYouTube「福永弁護士に反訴会見」「不当提訴」「《日本に法と...
誰でも
《日本の法と正義を取り戻す会》